V-ROADのレビュー その2

平面線形のレビューに続いて、縦横断のレビューです。

基本的には、平面線形があっての縦横断だと思うので、平面の後に縦断と言う流れで問題ないと思いますが、稀に縦横断のみという場面も有るかと思います。

多分、そういう場面を想定してか、V-ROADでは、線形と縦横断は一応、独立しています。つまり、縦横断のみという路線が作成可能です。

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この画面で、測点・標高を入力しますが、線形のデータが反映されたり、自動で測点指定とかありません。自動の方が一見便利そうですが、応用が利かないのでかえっていらないです。

ただ、線形計画がされていれば、拡幅・片勾配の向きは自動でやってくれるので、線形がない場合は全部手入力です。

この辺は、自動で拡幅片勾配を計算する機能があるのですが、線形が無いのに自動計算させようとすると・・・

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こういう感じで怒られます。

現況入力は、野帳入力、直接地盤高入力がありますが、測量ソフトからSIMA変換が最も多いのではないでしょうか。

現況が出来たら、縦断線形ですが、見た目入力と数値入力があります。

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概略的に見た目で計画して正式には数値で入力、というのが使い方でしょうか?最近はAutocadで縦断計画するのが常なので、画面入力はつかわないですね。

次回は横断計画です。これが一番使いたかった機能です。

V-nas,V-LOADのレビュー その1

先日、川田テクノシステムさんから「V-ROAD」のデモ版をお借りする事が出来たので、備忘録を兼ねたレビューを。

会社では永らく「Mercury-Win」の縦横断を使っているのですが、バージョンアップにより設計部分がなくなってしまい、旧バージョンもいつまで使えるか分からない状況であったため、路線縦横断専用CADシステムが欲しい!という事なのですが、検討できる製品が少ないのです。

普段はAutocadを使っているため、Autodesk製の「Civil-3D」を第一候補に考えたのですが値段が・・・それ以外となると試用出来る製品が少なく、困っていたところ、製品のPRでメールを頂いたので、V-nasを使ってみようか、と言う事になりました。

一応、「Civil-3D」も使ってみたので、V-ROADの後にレビューしてみたいと思います。

では、早速V-ROADの起動画面から。

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「現場」という大きい区分の中に「路線」と言う区分で分けています。

路線の中に、条件、計算書、図面などが入ります。路線の名称を工夫する事で複数の路線を使い分ける事が出来るので便利かも。

最初は設計区分・規格の設定。

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画面は道路構造令ですが、林道規程とか農道規程もあります。続いて線形要素

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画面はIP法ですが、片押し(エレメント)入力も出来ます。でもかなりややこしい。ここで入力を終えると自動で計算してくれます。

ただし、どんな無理な線形(おかしな?)でも計算してしまいます。エラーメッセージとか出てきません。この後に図面を作ったときに「!?」となります。多分もっといい方法があるとは思いますが。

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平面図を作ったところ。初期設定を終えていれば、要素入力から図面作成まで数分で出来てしまうので、前述のおかしな線形とか微修正とかもあまり苦になりません。

この後、DWGにエクスポートしてAutocadで合成しましたが、なれればサクッと出来てしまうので非常に便利です。

IP修正機能などもありますが、期待したような動作にはならず、もう少し理解が必要かもしれません。これと、測量専用ソフトを組み合わせれば、もっと便利になりそうです。

次回は、縦横断機能についてのレビューです。

CADソフトの選択

土木系のCADソフトとしては、jw_cadやAutocadが一般的だと思いますが、一方がフリーソフトに対して大手メーカーのソフトということで、世間からの評価・信用度が大きく違うというのも事実なのです。

図面そのものが成果となり、収入元となる職種では図面の出来だけでなく、何で作ったか?も大きなファクターとなり、信用度に大きく響くことも少なくありません。

そういう意味では最近HO-CADがフリーから登録制のシェアウェアになりましたが、なかなか扱いづらくなってしまったなというのが正直な印象です。

普段使いのCADではありませんが、稀に変換先としてHO-CADという依頼もあるのでCADソフトとしては無視できない存在なのですが、こうなってしまうと、最新バージョンへの変換は難しくなってしまうのです。

依然と比較して、CADソフトの数そのものも多く、導入するための比較検討も大変になりましたが、CADソフトの性能そのものプラスそういった背景も把握しなければならないのは大変だな、と感じる今日この頃です。

CADの種類-AutoCAD

まずはAutoCADです。シェアは相当なものだと思うし、関連書籍などもダントツに多い恐らく日本で1番メジャーなCADソフトでしょう。最近のバージョンではMicrosoftOfficeに似た「リボン」インターフェイスを採用し、とてもモダンなソフトとなっています。

AutoCADのクローンソフトも多く、基本的な考え方、操作方法を習得すれば多くのソフトを操作できるようになります。ただ、日本産のCADとは基本的考え方が違うため、乗換は容易ではありません。

AutoCAD自体は「汎用CAD」ですが、多くのアドオンソフトがあり、各種業種に合わせたパッケージも多く販売されています。

操作自体は分かりやすく、概念さえ理解すれば、すぐに図面を作る事が出来ます。

また、マクロも充実していて、ネット上で検索すれば様々なマクロを使う事も出来るので、作業の簡略化もできます。

入門書なども充実しているので学習もしやすいでしょう。

難点は、ソフトの購入費用と維持費が他に比較して高い事でしょうか。個人で導入するにはかなり高いハードルになると思われます。